
テルマエ・ロマエ
先日、友人から銭湯好きだから読むといいよ。 と、お借りしたマンガなのですが、これはかなりおもろいよ!久々に大当たりの漫画に出会えて、あまりにおもしろかったので、Amazonのギフト発送で友達に送ってしまいました。ストーリーは、古代ローマ人の技師が日本の銭湯にタイムスリップしてくるとうなんとも馬鹿げたお話なのですが、人物の描き方の視点がよくて、主人公のクリエイティブ魂を感じます。風呂を題材にした漫画っていいなぁ。あー、銭湯行きたくなってきた。
夕暮れに銭湯行って、寺の庭でビール飲みたい。。w 銭湯好きでない人もお薦めの漫画ですよ。

グランズウェル
去年、2009年の暮れに買っていたのですが、やっと読みました。企業のマーケティング担当者や、Webディレクター、企画者は読んだほうがいいと思います。ソーシャルテクノロジーを使ったマーケティングの手法や成功事例、リスクについてなど、すごく分かりやすく書いてあり、難しい部分も軽く読めます。インターネット利用者も大きく広がり、情報もリアルタイムで、より信憑性のあるものが伝えられる事が可能になった現在ですが、それによって企業と消費者の関係が大きく変わってきている、と。
変わりつつある企業と消費者の関係
現在、インターネットの広がりによって、消費者の声を簡易にダイレクトに聞くことが可能となったわけですが、今まではハガキでの消費者アンケートや、有償でターゲット層と類似する人を集めて、意見をもらい商品開発やサービス向上への糧としていたと思います。消費者同士がつながり合うこともありませんでした。ブランディングに関しても消費者が決めるものではなく、企業が造り消費者がそれを受け止めるものでしたが、現在、消費者はBlogやSNSを利用しつながり、発信しています。こうした消費者からの情報は、企業が一方的に発信する情報より信憑性が高く、より伝わりやすい情報となります。
ソーシャルテクノロジーの利用
Blogやコミュニティサイト、Twitterやブックマークサービス、音楽・映像・写真など現在、様々なSNSがありますが、そういったサイトから消費者の声を聞き、企業が話しかける、また消費者も企業に話しかける事が可能になったわけで、消費者と対話し、企業に何を求めているか、企業の好まれている部分や不満に思われている部分を知ることが可能になりました。 さらに消費者を活気づける事で、この流れは大きくなり消費者が自ら企業の宣伝をしてくれることにもつながります。
著者はこれらの流れは一時的なことではなく、今後、持続的に続くであろうと言ってます。この手法に成功すれば費用を大きくかけずにマーケティングや宣伝に使用できると思いますが、いい部分ばかりでもありません。もちろんすべての消費者が肯定的な意見ばかりを述べてくれるわけではなく、否定的な意見も受け止める必要があります。企業側に訴えるだけでなく、消費者へも否定的な意見が広がる為、マイナス効果になる可能性もあるということです。前向きに考えれば、否定的な意見もダイレクトに受けられる機会でもあるわけで、この手法はかなり効果的かと思います。
またすべてが成功するわけでもなく、消費者を参加させることなく閉鎖する可能性もあります。
著書の中では、コンピューターメーカーのDELLのカスタマーサポートコミュニティやLEGOのファンサイト、ECサイトの評価システムや社内SNSまで様々な成功例が紹介されていますが、紹介されているような大きな企業でなくとも利用することは可能だと思いました。
ソーシャルテクノロジー戦略の成功
ただ、これらの成功は簡単なものではないと思います。実際にシステムを構築する製作側の知識と企業側との信頼関係はもちろん、企業側に、SNSに対する理解と柔軟な対応が求められるからです。webマーケティングという規模を超え、企業のブランディングや方向性にも大きく関わると思うので、 企業側にも知識と対応が必要になってきます。この知識・理解を持っている企業はまだまだ少ないと思いますので、そこが大きな壁となりそうです。
本の中でも書かれていますが、はじめから壮大に考えるのではなく、小さく初めて徐々に進化させていくのであれば、知識・理解とともに成長していけるので、成功に導きやすいかと。
本の中では、具体的に詳しく説明されているので、マーケティングやディレクションに関わる人は、ぜひ読んでみてください。最近、よく良本に出会うなぁ、いいことだ。
【関連サイト】
「グランズウェル」著者に聞くTwitterマーケティングのコツ
Amazonの印税70%のニュースが世間を騒がせていますが、これはすごいことですね。Kindleとう電子書籍に特化したプラットフォームを発表したAmazonですが、さらにプラットフォームの普及率を高めようとこの動きにでたのでしょう。以前、「2011年新聞・テレビ消滅」といった本の投稿を書きましたが、さらに現実的になってきたと思います、本の中でも書かれていましたが、プラットフォームを握るものが業界を制す、今まで、TV・新聞などのプラットフォームがメディアの中心になっていましたが、この何年かで大きく変わりそうですね。さらにAppleからの発売が噂されているiSlateが輪をかけてプラットフォーム戦争を大きくさせそうです。音楽の次は、書が電子化。
これらの動きは、今まで本を出したくても出せなかった人も、個人が自費出版できる可能性を大きく広げるかと思います。現在、英語圏のAmazonでは印税35%で誰でも電子書籍登録できるサービスが始まっているようですが、日本語圏でも始まることも近いと思いますので、そうなれば個人が書いたものを個人が読む時代になるのかと。
昔からフリーペーパーが好きだったので、これを機に電子フリーペーパーなんかも増えたらいいな。
音楽や書籍のように電子化できるものは、インターネットというメディアを使って個から個への流れが確率しやすいですが、物の流れも個から個へ流通できるシステムは何かなぁ、とぼんやり考えています。フリーマーケットや手作り市のように食べ物や着る物、使う物なども個人の方が作られて売られていることも多く、僕の住んでいる京都にはそういった催しが多くあるので行く機会もよくあるのですが、あの感じをネットメディアを使ってできたらいいなと。まぁ、あの感じは人と人が対面して生まれる部分も多いので、なかなか難しいかもしれませんが。
弘法さんとかいってのんびり食べ歩きしたいなぁ。と、その前におでん食べに行きたい。。

7日間でマスターするレイアウト基礎講座
昔、デザインを始めた頃、非常に役に立った本です。第一版は1998年に出されたDesign Beginner Seriesの本でなのですが、7日間でレイアウトがマスターできるとまでは、いかないですが本を読んだ後、確実に7日前よりは成長した記憶があります。レイアウトに必要な基本的な要素を7つに分けてそれらを1日ずつ学んでいくというもので、
1日目には「様式を選ぶ」
2日目には「文字のジャンプ率」
3日目には「グリッド拘束率」「版面率」
4日目には「厚生の原則」「書体イメージ」
5日目には「造形効果」「主役の明示」
6日目には「グループ化」「余白」
7日目には「リズム」「対比」「バランス」
といった盛りだくさんの内容になっております。もちろん各項目はどれもデザインには必要な要素一つ一つで、どれも奥が深く簡単にマスターすることは難しいのですが、デザイン、とくにデザインビギナーには偏った要素を深く考えるよりもすべての要素をバランスよく考え作りだすことが大切かと思います。狭く深くよりも広く浅くのほうが先決かと。この本を読んで、その後、様々な媒体を見てそのものがなぜいいのか? なぜ悪いのか? どこをもっと変えれば良くなるのか? といった自問自答を繰り返すことで広く浅くが広く深くになってくるものかもしれません。デザインやUI、音楽でもそうですが、自分で作っているとなかなか客観視できない状況に陥りますが、その時にいかに柔軟な視点で捉えられるか、上記の要素を検証できるかが成否を決める大切な要素だと思います。その辺りが最近凝り固まってきているような気がするので、原点回帰ということで、今日から読み返してみます。ちょっと懐かしさもあるので。
このシリーズは、配色版「7日間でマスターする配色基礎講座」もあるのでデザインビギナーの方には両方読んでみるのもいいかもしれません。ただ、発刊が古いのでサンプルや例は昔のものが多いですが。是非現代版にリメイクして欲しいですね。
あと読むときのポイントとして、一気に読むのではなく、1日に決められた部分だけ読んでいくことをお勧めします。

2011年新聞・テレビ消滅
タイトルが面白そうなので、読んでみました。内容は、マスメディアの衰退について主にTVと新聞の今後のあり方についてが書かれています。インターネットの登場によって情報革命が起こり今までに大きな影響力を持っていたマスメディアが衰退している現在。TV・新聞ともに制作には多大な費用がかかり、その大半をスポンサーからの広告収入に頼っていたマスメディア、しかしインターネットの登場によってビジネスの構造変化起こり、その広告を奪われてしまったわけです。 インターネットによる広告は制作費用もTV・新聞に比べると低く、実際に費用に対してどの程度効果があったかなど比較的分かりやすいですが、TVCMや新聞広告など膨大な費用のわりに効果がわかりにくいものより、広告を発注するクライアントからすればやはり費用対効果が大きいほうを選ぶのが当然。世間的にも世の中全体が同じ流行のものを追うことも少なくなり、個人個人が好きな物を選択するこの時代。これらもインターネットの登場により起こった流れかと思います。
今後、マスメディアから奪った広告をインターネット上でさらに広げる為に色々な広告モデルが出てくると思います。現在、インターネットで主流な広告は、検索エンジン連動型やSNSが中心かと思いますが、さらなるサービスを考えてる人も多いかと思うので、僕では検討がつきませんが、どのように変化していのでしょうか。マスメディアという意味ではTVは衰退していくかもしれませんが、プラットフォームとしては残っていきそうなので、インターネットとTVが融合してもっと生活に深く携わったものになりそうな気がします。この時点で今言うTVというものではないかもしれませんが、そうなるとパソコンがなくなりそうだな。インターネット=パソコン・モバイル機で見る物といったメディアですが、パソコン・モバイル機 +新たなプラットフォームになると思います。
今後、広がっていくだろうと言われているクラウドコンピュータですが、プラットフォームが増えていくことを考えるとクラウドが成長していく姿も絵に浮かびやすいと思います。
子供の頃からは、想像できないような進化していると感じる現代。
でもいつの時代もそうなんだろうなと。
ちょっと話はそれましたが、この本は、例えも分かりやすく読みやすいので結構お勧めです。

熙代勝覧
江戸時代に作られた絵巻物で「輝ける太平の世のすばらしい景観」と言う意味だそうです。今川橋から日本橋までの760mの繁華街を東側から書かれたもので、全長12メートルもあるそうです。部分的にしか見たことはないのですが、子どもの頃、これを見るのが好きだったような。なんとなく最近思いだしました。江戸100万都市と言われただけあって、絵巻物の中に様々な職業の人が登場します。身分制度はあったものの大量生産・大量消費の現代より職業は細分化されていて、個人が作ったものを個人が使っていた時代だと勝手に思ってます。身の回りのものを見渡しても、ほとんどが企業や会社が作ったもので、「これはどこの誰々が作ってん」と言える物はあまりない世の中。
以前、陶芸家の友人の家に遊びに行くとテーブルや本棚、食器・花器などいいなぁと思って、聞いてみると何処の誰々が作ったものと分かるものが多くて驚きました。恐らく江戸時代も大量生産などはできなかっただろうし、2丁目の与作のとこの下駄、仁吉のとこの行灯など、個から個へものが行き来していたのかと。どっかの誰かがデザインして工場で大量に作られたものより、個人が作ったもののほうが愛着も沸きますし、出来もいい物が多いと思います。その分コストも高くなりますし、便利さなどを求めると現代の大量生産大量消費の流れは中々変わらないかもしれませんが、インターネットも広く普及し、マスメディアより個人のBlogのほうが影響力が強かったりするこの時代。物の流れも「個から個へ」が見直されるといいなぁ。と思う今日この頃です。
ちょっと、江戸時代の職業が気になってきたので、人倫訓蒙図彙 を買おうかな。古本屋とかにありそうですよね。また探してみよう。 熙代勝覧も気になるので、時間出来たら図書館行こう。近所にあるではないか。ではでは。

Balance in Design
美しく見せるデザインの原則。昨日のエントリーで、黄金比を研究するということを書いておりましたが、本棚を見渡して色々と以前に読んだ本を物色してたのですが、その中でもバランス・比率についてはかなり具体的に的確に書かれている良本。有名な本なので、ご存じの方も多いかと思いますが、具体的な例を挙げて、そのデザインについて比率やバランスについての説明が詳しく書かれており、分かりやすく勉強になります。このシリーズは、Typographic Systemsというタイポグラフィ版もあるのですが、これまた良本なので、2冊セットで買ってもいいかと思います。どちらかといえば僕は、Typographic Systemsのほうが好きかも。

Typographic Systems
こちらは、タイポグラフィについて8つのシステムに分けて説明されているものです。webデザインではブラウザなどの特性によりグリットシステムが使用されることが多いのですが、画像部分やFlashなどの中でもビュジュアル重視の部分にはグリットシステム以外のシステムがより効果的な場合も多いかと思います。この本の特に面白い所は、各システムについてデザイナが作成すると思われるデザインが、初期・中期・進行期に分けて、各状態のデザインが記載されている部分が、非常に共感できて分かりやすく点ですかね。一覧にされて見てみると、初期はないなぁ、とか思えるのですが、他のデザインでも実際に作業してみると初期を通らないと中期・進行期に移れない事が多いです。いきなり進行期にいきたいものですが、なかなかできないのです。。wデザイン力のある人とない人の差は、初期・中期・進行期のレベルが高いというのと、初期から中期に、または中期から進行期に移るスピードが違うのでしょうね。レベルの違いによりある人の初期が、ない人の進行期なんてこともあるので、レベルも必要だな。
タイポグラフィももっと強くなりたいので、この2冊を改めて読み直したいと思います。
2冊ともwebデザインに書かれているわけではないのですが、根本的な考え方は、同じなので、役立つと思います。

[Spectator]
2009年、20年間にわたって2兆円産業と言われ続けてきたらしい本の販売市場が今年は、2兆円を切るみたいです。Netや古本産業の発展が大きな原因かと思いますが、個人的にwebだけでなく本も好きなのでよく読むのですが、やはりリラックスして読めるのは圧倒的に紙媒体のほうがいい。主にwebで読み物をしているのは仕事関係のことや、勉強とか、調べ物が多いこともあると思いますが。。
手に触れて、質感なんかも伝わってくるのが大きいでしょうね。
あと、まだまだ紙媒体のほうが、デザインも企画も質は圧倒的に高いからだと思います。
これから雑誌も商業的にならないとなかなか生き残っていけない時代かも知れませんが、欠かさず買っている雑誌があります。[ Spectator ] という雑誌で号によって特集テーマは違っているのですが、様々な人や国にフォーカスして、その文化や生き方を紹介する、というか体験させてくれる雑誌です。商業的な要素は必要最低限となっており、かなりリアルな内容となってます。
この雑誌の好きな所は、隅々の記事まで面白くて個性的です。
雑誌って、ある程度流し読みして気になった所だけ読む。といった見方をしていたのですが、この雑誌は読み落とす記事がほとんどなく楽しめます。
Spectatorを読んでる時は、かなりリラックスできる時間なので、寝る前とかによく読んでます。
発売は不定期ですが、1000円と値段もそんなに高くないので見かけた方は買ってみてください。
本屋さんであまり見かけないのですが、 ここからも買えるみたいです。
今、10周年らしいけど、こういう雑誌はなくなってはいけないと思います。

「伝わる」のルール 体験でコミュニケーションをデザインする
クリエイティブディレクター 伊藤直樹氏の講義の内容をまとめた本。なかなかの良本でした。全3日間の講義で、仮のクライアントを想定しコンセプトメイキングから表現手法、実際の企画書に落とし込むまでの内容となっており、その中で、伊藤氏が足りない部分を指摘したり、うまくできている部分を見つけ出し説明したりと実際に講義に参加しているような気分になれるものでした。
伊藤氏は、広告やキャンペーンに対して、インタラクティブなコミュニケーションを重要と考えており、そのインタラクティブ談義みたいな部分も興味深かったです。
最近よく聞くインタラクティブといった言葉ですが、何もFlashでバリバリ動くものや、斬新な技術の事を表すのではなく、ユーザーが参加することによって互いの「変化」があって生まれるもの、と言ったところでしょうか。音楽で言う所のセッション?のような。w
講義自体もインタラクティブだし、この本そのものがインタラクティブなものになっていると感じます。
その他にも、広告キャンペーンを仕掛ける際に、消費者インサイトを見つけ出し、この商品・ブランドに対して、なぜこの表現なのかを消費者に無意識下でもいいので解決させる事が、大切だと。この部分もなるほど、と納得することが多ったです。
以前、とあるweb制作会社の社長さんが、社員にはよくTV CMを見ろと言っていると言われていたのですが、商品・広告のコンセプト・消費者のインサイトを考えながらCMを見ていると、なるほど、解決できることも多く非常に勉強になります。ならないものも多いですが。。
マス広告の力が弱くなっている現代でも、というかどのような広告でも無意識下で消費者に、解決させることが、購買欲を高めたり、ブランドアイデンティティを伝える為には大切なことだと考えさせられました。
企画書の作り方や行程にも具体的に指摘されている事も多く、企画者にとってはかなり得られるものも多いはず。そんなに高い本でもなく、あっという間に読めてしましますが、なかなか濃い内容なので、オススメです。